Papers and Abstracts

論文・講演抄録

SMASから算出したパラメータと体外受精との関係

学会誌 掲載論文

2018年度 学会誌 掲載論文Vol21-1

著者:古橋孝祐・大月純子・江夏徳寿・横田梨恵・岸加奈子・辻優大・岩﨑利郎・松本由紀子・苔口昭次・塩谷雅英

英ウィメンズクリニック

Abstract

不妊治療における精液検査において、一般的に精子濃度・運動率などが評価の対象とされるが、精子の運動の質についてはあまり評価されていないのが現状である。今回我々は、精子の運動の質的評価が可能なSperm Motility Analysis System (SMAS) を使用し、得られた複数のパラメータから、当院が独自にSperm Motility Value (SMV)を算出し、得られたSMV値と体外受精の受精率との相関を検討した。当院にて2016年6月~10月に体外受精を行った898周期を検討対象とした。SMASによって算出された原精液のSMV値とIVFの受精率の相関を検討したところ、SMV値100未満症例にはICSI又はSplit/ICSIを考慮することが望ましいのではないかと考えられた。今後はさらにデータを蓄積し、より正確なIVFの受精率の予測となり得る指標の確立を目指していきたい。

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