マニュアル作成ツールTeachmeBizの導入~当院培養室での運用方法について~
2018年度 学術集会 一般演題(口頭発表)
発表者:奥田 紗矢香,水本 茂利,渡辺 瞳,田中 啓子,戸野本 知子,長尾 洋三,・仲宗根 巧真,後藤 美緒,一木 巴恵,蔵本 武志
蔵本ウイメンズクリニック
Abstract
背景: TeachmeBizは、タブレットやスマートフォンを用いて動画や写真の貼付が可能なスライド形式のマニュアル等を作成・共有できるクラウドサービスを利用したアプリケーションである。働き方が重視され始めている現代において、「業務マニュアル作成ツール」という視点から、「生産性向上」・「業務効率化」・「人材育成」の三つに焦点を当て、働き方改善を目的としている。
当院では2017年にTeachmeBizを導入し、業務マニュアルの作成に取り組んでいる。本演題では、当院培養室におけるTeachmeBizの運用法と、導入後のアンケート結果について報告する。
当院培養室における運用法:当院培養室では、トレーニング中のスタッフが手技の予備学習を兼ねてマニュアル作成を行っている。TeachmeBiz導入後は、実際の手技を撮影してマニュアルを作成し、シニアスタッフが確認、次にマニュアルをもとに業務を行うスタッフが補足・改善する、というサイクルを繰り返している。
運用後のアンケート結果:当院の胚培養士8名から、「導入してよかった」との回答を得た。導入後のメリットに関する回答は9項目、デメリットは7項目であった。メリットとして、「従来の文字中心のマニュアルと比較して視覚的に捉える事が出来る」点が多く見られる一方で、「説明文が短い分、ポイントを押さえる必要がある」、「実際の手技の見学を疎かにするのでは」との回答が見られた。
結論: 使用経験、アンケートの結果よりメリットと同等数のデメリットも挙げられ改善の余地があると考えられた。今後もマニュアル作成をTeachmeBizに移行していく上で更なる検討・改善をしていく。