Papers and Abstracts

論文・講演抄録

―総説― PGT-Aプログラムを臨床的に確立するための工夫

学会誌 掲載論文

2023年度 学会誌 掲載論文日本IVF学会雑誌 Vol.26 No.2 91-99

著者:和田龍・後藤優介・寄田朋子・長場美由紀・品川詩織・永井徹・向田哲規

広島HARTクリニック

Abstract

Preimplantation testing for aneuploidy(PGT‐A;着床前胚染色体異数性解析)は得られた胚の染色体数を移植前に網羅的に調べる検査で、生殖補助医療(ART)治療成功率を改善することが期待され、日本産婦人科学会により2016年から予備研究が、2019年12月から特別臨床研究が始められた。現在研究は終了し、その結果は2023年5月に日本生殖医学会雑誌RMB(1)に掲載されている。日本産科婦人科学会の見解、細則に則り医療行為として2022年9月から認定を得た施設で実施されている。PGT-Aを臨床的に確立するには胚盤胞の外細胞生検とNGS解析システムを適切に施行するだけでなく、排卵誘発を含めた患者管理、採卵、顕微授精、その後の培養管理を最適化して形態良好な胚盤胞をより多く得るための工夫が必要である。

キーワード:PGT‐A,胚盤胞外細胞層生検,NGS解析,染色体異数性,Mosaic胚

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